【ラジオ出演】タイ音楽と共に振り返る、2018年のタイ・エンタメシーン アイドル、HIP HOP、The Toys編



サワディー・クラップ! fukuです。

北海道のラジオ局・FMノースウェーブで毎週日曜日に放送中のタイ専門番組「Sabaai Sabaai! Thailand」。その12月30日放送分に出演し、「タイ音楽で2018年のタイ・エンタメシーンを振り返る」をテーマに喋りました。

番組は現在、Radikoのタイムフリー機能で聴くことができます。北海道以外からはRadikoプレミアムに加入していないといけません。

聴けない人も多いと思うので、番組に使った台本を転載します。
ただし、実際の収録ではこれにアドリブが加わる上、編集が入りますし、ブログの方も加筆修正してあるので、まんま同じものではありません。

2018年、タイのエンタメはどんなものが話題になったでしょうか?

【その1 アイドル編】BNK48のヒットとそれに便乗?追随?するグループが続々。タイ・アイドル戦国時代勃発!

2018年になって真っ先に話題になったのはBNK48の「恋するフォーチュンクッキー」です。

1stシングル「会いたかった」ではいまいちパッとしなかったけれど、昨年11月にリリースされた「恋するフォーチュンクッキー」のタイ語版「クッキー・シアン・ターイ」がヒットしたことで大ブレイク。

とにかく今年の4月くらいまでは街のどこに行っても聴こえてくるし、ほかのアーティストのコンサートに行ってもそのアーティストがカバーしたりしてました。特にアサニー・ワッサンのコンサートでは1回全部カバーした後に、5回くらいイントロをやってました。

1年経った今では、完全に国民的アイドルになりましたね。今年はBNK48がタイを席巻した一年といっていいと思います。

BNKきっかけで大人数アイドルグループが続々誕生

しかも、このBNK48の成功がきっかけになって、今年の後半は次々と大人数のアイドルグループが誕生しました。

これまでタイのアイドルグループは2、3人が普通で、多くても7、8人だったんですが、このBNK48が出てきてからは10人以上の大グループが次々と生まれています。

 

たとえば、握手会などBNKのシステムをほぼ踏襲した7th Sense

チェンマイ発のご当地アイドルSomeiyoshino 51

 

後はBNKとほぼ同じ時期にデビューしているので、便乗グループとは言えませんがSWEAT 16!などがいます。

彼女らは都会派おしゃれレコード会社のLOVEiSよしもとタイが合同でプロデュースしており、バックボーン的にもBNK48に対抗しうる存在といえます。



タイ版欅坂46? 楽曲もいい! アイドルグループFEVER

そんなBNK追随グループの中で個人的に注目しているグループが、この12月にデビューしたばかりのFEVERという女性アイドルグループ。

 

日本だとABK48グループの公式ライバルとして乃木坂46、欅坂46などがいますが、このFEVERはそのライバルの欅坂46をイメージしたようなアイドルグループです。

とはいえ公式グループではないので本人たちは公言できないのですが、YouTubeでデビュー曲を聴いたファンたちが次々と指摘している様子。

12人組で衣装はおそらくタイの私立高校の制服がモチーフ。歌っている最中はあまり笑わないで可愛いよりもかっこいいを意識しているようです。

楽曲にもこだわっているようで、デビュー曲の「Start Again」ではGym and Swimというシティポップ・バンドのボーカル・ポン氏がディレクターを担当しています。

このポン氏、大のアイドル好きで、個人のFacebookにはかなり頻繁に日本のアイドル画像をアップしているのでも有名。

演奏の方にも大人気シンセポップバンドPolycatのベーシストが入るなど、タイのインディーズ界でも特に旬のアーティストが楽曲に参加しており、ほかのグループとも差別化を図っているのが特徴です。



【その2 HIP HOP編】急激に盛り上がったHIP HOPシーン。強烈な政府批判も。

タイのアイドル戦国時代と時を同じくして盛り上がってきたのがHIP HOPシーンです。

日本でも高校生RAP選手権やフリースタイルダンジョンといったラップ番組が流行りましたが、タイでもそういったラップ番組が次々と始まって、そこからデビューして人気に火がつくケースが増えてきています。

今年は大きな会場に何組ものラッパーが出演するような大規模コンサートが何度も開催されたり、ラップバトル番組「Rap is Now」が主催するHIP HOPアワードが開催されたりするなどしてます。

もちろん新しいラッパーも次々と生まれていて、なかには新人でもYouTubeのMVが1億回再生されるような人たちも出てきています。

 

HIP HOPの音楽自体も進化しているようで、自分の住んでいる街をテーマにしたような地域性の高い曲も増えて来たり、最近ではタイの歌謡曲・ルークトゥンをトラックにしてラップをのせる、なんて曲も出てきています。

 

そんなHIP HOP界隈でも、最も話題となったのが今年10月にリリースされた「プラテート・グー・ミー(俺の国には)」という曲。

これは10人のラッパーが集まったプロジェクト「Rap Against Dictatorship(RAD、つまり独裁に抵抗するラップ)」が制作した曲で、プロジェクト名が示すとおり、「軍事独裁政権を批判するラップ」となっています。

歌詞の内容は「俺の国には腐敗した権力があるぜ」というもので、ここ数年の軍事独裁政権下に起こった政治家の汚職だったり、政治によって国民が赤と黄色に分断されてしまった現状を直接批判しています。

関連記事:「すべての人々よ、団結せよ」:タイのHIPHOPプロジェクト〈RAD〉がアゲンストするものとは?

MVは公開2日で60万回再生とハイペースで再生されていたのですが、国家警察副長官が「この曲はタイのコンピューター関連犯罪法に照らし合わせて、犯罪となる可能性がある」と発表したことがきっかけになって、さらに大ヒット。

つまりニュースになったことで、曲の存在を知る人が一気に増えて、再生回数も1週間で1000万回に。今では4900万回にまで伸びています。



【その3 大型新人編】シンガー・ソングライター「The Toys」が大ブレイク! タイの米津玄師?

 

日本だと今年、シンガー・ソングライターの米津玄師が大ブレイクしましたが、タイでも似たようなアーティストが大ブレイクしました。それは「The Toys」

バンドっぽい名前ですが、これは一人の男性によるソロユニットです。

 

The Toysはタンワー・ブンスーンヌーンという男性がやっているのですが、作詞作曲編曲からミックス、マスタリングまで全部自分でこなすという万能ぶり。

しかも、183cmの長身で顔もイケメン、声もいい上に早口で歌うのも得意だしギターも超絶にうまいという完璧超人。加えて、まだ23歳という将来有望な新人です。

 

彼は2015年から個人で活動していたのですが、昨年からWhat The Duckというインディーズ・レーベルと契約、レーベルの売り出し方がうまかったのか、数カ月ほどでタイ国内でもトップクラスの人気になりました。

さらに韓流アイドルっぽいルックスが受けたのかなんと韓国にも人気が飛び火。先日、韓国で行われたアジア最大級の音楽賞「2018 MAMA Premiere in Korea」「Best New Asian Artist Thailand」に選ばれました。なんでも、韓国から最も検索数が多かったタイのアーティストなのだとか。

僕も何度かライブを観る機会があったんですが、女の子の歓声がすごくて演奏が中断することもあったり、ものすごい人気でした。

韓国から注目を浴びるきっかけになったのがどうやらこちらの曲の様子。日本の音楽ブログでもいろんなところで紹介されていました。

長くなってきたので続きます。

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