アイナムで踊りましょう 新しい「田舎くささ」の可能性

タイの音楽シーンを語るときに、絶対に外せないスタイルがあります。
このスタイルでいったん人気がでると、
タイ全国の老若男女に幅広い支持を受けることになり、
ミュージシャン生命は保証されたも同然。
それどころか、国民的ヒーローへの道も開かれます。
ただし、今時の都会っ子からの支持は失ってしまう諸刃の剣でもあります。
そのスタイルとは!?……ズバリ「田舎くさい」こと!
ああっ、石投げないで! コレには理由があるんですよ!
だって、地方都市の「東京化」が進んだ日本とは違って、
タイってバンコク以外は基本的に「田舎」じゃないですか!
田舎の人の支持=全国的な支持になるわけですよ!
タイで全国的な知名度があって、長い間売れ続けている歌手を挙げていくと、それがわかります。
Bird、カラバオ、アサニー=ワサン、LOSO、Ynot7、パラポンなどがパパッと出てきて、それにルークトゥンの歌手もいっぱい出てきます。
この辺の人たちって、ファッションなり、歌詞や音楽性が
少なからず「田舎くさい」ですよね? ね?
これは、「田舎くさい音楽性=子供のころから慣れ親しんだタイの音楽に通じるものがあるので共感しやすい」「田舎くさい歌詞=素朴に心情を歌うので共感しやすい」といった「共感しやすさ」があるからでしょう。
その証拠に、これらの人はタイ人でも都会っ子、特に夜遊びするような人には
まったく共感されません。だいたい「ダサい」と切り捨てられます。
パブではほとんど演奏されません。
カラオケでLOSOとかを歌うと、「そんなの歌うなよ、ダサッ」みたいな反応をされます。
逆に、都会っ子に受けてるアーティストは田舎では相当苦戦しているみたいです。
そんな状況の中、都会っ子にも(ごく部分的にですが)受け入れられている田舎くさいアーティストがいます。
それが、今回紹介するアイナムです。
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RSプロモーションに所属している5人組のバンド「アイナム(蒸気)」
は、絵に描いたような田舎くさいバンド。
5人が5人とも、モロ田舎から出てきたような兄ちゃんばかりで(ジャケットも田舎くささ爆発してます)、
楽曲も、田舎くささの王道を歩んでいます。
これのバンドが、RSプロモーションではひさびさのビッグ・ヒットとなりました。
昨年後半に出たセカンドアルバム、なんと100万枚売れたそうです。
(まぁ、あくまでも公称なので、この数字は鵜呑みにできませんが)
しかもですね、驚くべきことに都会っ子の間でもアイナムの楽曲が人気なんですよ! 一曲だけですが。
ヒットしている曲というのは、2ndアルバム一曲目の
「ラック・コン・ミー・ジャオコーン(オーナーのいる人を愛する)」。
タイトルから分かるとおり、彼氏のいる女の子を好きになっちゃった男の歌です。
これが、タイパブはじめバンコクの街中でロングヒット中です。
バンドの入る店なら必ず1回は歌うし、それで盛り上がります。
ヒットの理由は色々あるでしょうが、
ギック(友達以上恋人未満の新しい関係)問題に悩む、
都会に生きる男子の純な心をドキューンと打ち抜いてしまったというのが一つ。
そして、ツカミとしてパブで使える「おもろい振り付け」として受け入れられたのではないか。と思っています。
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「ラック・コン・ミー・ジャオコーン」のPVに登場する通称「アイナム踊り」。
脇をギュッとしめて、肩の前でこぶしをクルクル回すという
普通に考えると田舎くさい踊りなんですが(写真)、
これが逆に「キッチュ」として受け入れられました。
特に女の子がやると可愛いです。
昨年末から今年始めにかけては、
アイナムがかかると5人に1人くらいがアイナム踊りをし始めるという人気ぶり。
パブ・ディスコでかけて、皆で変な振り付けできる曲というのは、
ある程度ヒットするみたいです。
今は、パブで素でアイナム踊りする人は少なくなってしまいましたが、
ネタとしてはまだまだ使えます。
「この日本人、アイナム知ってるの!?」「アホっぽくて良いやつかも?」とか思ってもらいたいときの武器になります。
僕自身、タイ人といったカラオケでこれやったら、
腹をかかえて爆笑してもらいました。
そんなわけで、アイナム踊り、微妙におすすめします。
ちなみに今日はブログを開設して、
真っ先にコメントしてくれたアイナムさんのために書きました。
「毎日がん見」って書いてたアイナムさん、本当に見てたらコメント入れてくださいね!
ちなみに、Thailand Authorityのサイトで視聴できます。
Rak Khon Mii Jao Khong I-Nam
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