何気ない会話の味を噛み締めて。独立系タイ映画『36』

36movie01
昨日は仕事を早めに切り上げて、RCAの映画館「HOUSE」にこんな映画を見に行ってきました。
タイトルは『36』
監督はタイのメジャー映画会社GTH『ロット・ファイ・ファー…マー・ハー・ナ・トゥー』『HOME』『Top Secret』などのヒット作を飛ばしたナワポン・タムロンラタナリット
普段はメジャー系の作品を作っている彼がアート系の作品でこれまでとは違った一面を見せる、とタイのコア映画なファンに注目されています。


とはいえ、タイのコア映画なファンはあまり多くないので、一般上映はなくて、単館のみで期日も決まった限定上映になります。
この作品はすでに6月にBACC(バンコク・アート&カルチャー・センター)、つまり映画館ではなくアートセンター内にある視聴覚室のような場所で公開されたのですが、予約開始してすぐに満席に。好評を受けて、このたびHouseで再度上映が決まった、というものです。
7月21、22、28、29日の4日間、12時半と18時半の1日2回、計8回のみの上映です。これは行っとかないと! というわけで、21日18時半の回を見に行ってきました。けっこう混んでいて空席は10席未満。
上映前にちょうどコレ系の映画が好きなタイ人の知り合い(元うちのスタッフ)に偶然会って、この映画について聞いた所、「けっこう良かったからまた来週観に行く」とのこと。期待して鑑賞したのですが……。
映像があまりにも静かすぎて3分の1くらい寝てしまいました。
仕事の疲れが出たのか、上映前に飲んだビールが効きすぎたのか。
せっかくの機会なのに、もったいないことをしました。
というわけで、ここからはかろうじて起きていられた3分の2の鑑賞を元に書きます。
あらすじはというと、実はそんなに込み入ったストーリーはありません。
主役となるのは映画の制作アシスタントの女性。彼女の仕事は撮影に使えるロケーションを探すこと。
制作チームから上がってくるリクエストを元に、それに合う場所を探して回り、写真を撮って歩きます。
タイトルの『36』はおそらく彼女のこの仕事が由来。フィルムの枚数(36枚撮り)ですね。
作品は、主役の彼女が相棒の男の子と一緒にロケ地を探しまわって写真を撮ったり、その彼や行く先々で出会う地主などの人々、同じ制作会社の同僚や友達と会話を交わすシーンを次々と映し出していきます。
シーンは全部で36。それぞれに「11.見つけたくなかったもの」のようにタイトルとシーン番号がふられています。
どんでん返しとかスリリングな展開などはありません。
なので、僕は寝てしまったわけなのですが、頑張って目を覚ましてその会話をじっくり聞いていくと、なかなか面白かったです。
本当に普通の会話で、ギャグもないし淡々と話しているだけなのですが、何気ない会話の中になにか味があるというか。
また、彼女の仕事である「写真」「撮影」も、いい具合にストーリーの中に登場して、ああ、撮影って行為はこういう意味もあるんだな、と実感できるところも良かったです。
日常を噛み締めるってこういうことなんだろうな、と思った作品でした。
予告編はこちら。この映像がずっと1時間以上続く感じの作品です。
■36 (OFFICIAL TRAILER)


サウンドトラックはインディーズのガールズバンド「Yellow Fang」とシューゲイザーバンド「Desktop Error」らが担当。どっちもいい曲です。
■Yellow Fang「ゲップ・パー」(洋服をしまう)

■ウティポン・リートラクン (DESKTOP ERROR) 「STILL」

この曲が入ったサントラCDもHouseで29日まで発売中です。