深刻さと笑いは両立する? がん闘病コメディ『50/50』

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先週末は日曜・月曜と2連休だったので、どちらも少しだけ仕事を進めて、夕方から外出してきました。で、月曜日はひさびさに映画を観に行きました。
タイ映画『ウモーン・パー・ムアン』を観て以来だから、1カ月ぶりの映画館です。
今回観たのは『50/50』。ひと言で言うと「がん闘病コメディ」というちょっと新しいジャンルの映画です。


この作品は脚本家&プロデューサーであるウィル・ライザーの実体験、つまり、がんの闘病体験をもとに作られたもの。ですが、よくある闘病記のように、辛く悲しく、深刻さ一辺倒のような描き方はされていません。
主人公となるアダムは酒もタバコもやらず、毎朝のジョギングを欠かさない27歳。健康には気を付けているはずなのに、ある日、背中に痛みを感じて……病院に行ってみるとがんを宣告されてしまいます。
5年後の生存確率は50%。その日を境に変わり始めたアダムの人生。
ここから辛く長い闘病記に入るシリアスな展開に……と思いきや、親友のカイルは「え、50%もあんの? カジノだったらバカ勝ちじゃん!」とあっけらかん。
さらに、「私がアダムを支える!」と張り切って宣言する半同棲中の恋人、その2人の住まいに引っ越してきて面倒を見たいという(若者からしたらちょっとウザいくらい世話焼きの)母親、可愛いけど新米すぎて頼りない女性カウンセラー、ガンジャを勧めまくって来る闘病仲間の老人たちなどに囲まれて、「がん」を笑い飛ばそうと日々を過ごしていく……。
という感じのあらすじ。
主人公は、闘病の日々をあくまでも淡々と過ごしていくわけです。
が、がんになってしまった彼に対する同僚の態度の豹変ぶりや、女好きの親友・カイルの、主人公の病気をネタに女の子をナンパしにいくようなアクティブぶりなどなど、周りの人々との関係・やり取りがとにかく面白いです。
主人公も初めての抗がん剤治療の時に、病院のなかでぶっ飛びまくるし。
そして、カウンセラー約のアナ・ケンドリックがめちゃくちゃ可愛い! 闘病生活を送ってこんな美女とお近づきになれるんなら、今すぐ初期のがんになってもかまわないくらい可愛いです。半開きの口がたまりません。
そんなこんなで、主人公は闘病生活を通して、親友との友情を実感したり、親の愛情を素直に受け入れられるようになったり、なんとなく恋をしたりするわけです。
世の中のがん患者のみんながみんな、この作品の主人公みたいに淡々とがんを受け入れて笑える生活を送ってるわけじゃないだろうけど、がんという深刻な状況においても楽しいこと・幸せに思えること、笑えることはきっとあって、決して絶望のみの状況じゃないんだろうな、なんてことを思いました。
自分や自分の家族・友人も将来がんになる可能性があるわけだし、こういう作品を観ておくと、また医学書とかとは違った心構えができるかもしれません。
ちなみに、この作品を観るなら、その前に『31歳ガン漂流』(奥山貴宏・著、ポプラ文庫)を読んでおくとさらに理解しやすいかも。この本は映画よりもさらにグッときます。
■『50/50 フィフティ・フィフティ』 予告編


日本では12月1日ロードショー。