素敵にダメ人間 ソンクラン2日目

2日目もカオサンにお出かけでした。
今日の目的は、心ゆくまで水をかけ、そして浴びること。
メンツは昨日の二人に加え、Teppeiの友だちのヒロシくんです。
ヒロシくんは薬中です。会うときは必ず何かやってて、目がキラキラしてます。
で、「また何かやってるでしょ~!」と僕らが指摘すると、
「やってない、やってないってマジで!」とガンぎまりの顔で主張します。
別に隠さなくってもいいのに。


ヒロシくんは踊り好き。
音楽がかかるとパラパラにステップを組み合わせた、
独自のトランス踊りをしはじめます。かなり激しく。
かかる音楽は何系でもいいらしいです。HIP HOPでもトランス踊りです。
クソ狭い中でもトランス踊りです。周りのタイ人が思いっきり笑ってます。
なので、僕らの大事なトランス要員です。
ヒロシくんと遊びに行くと、ときどき昔の彼女がお店にいます。
そんなときヒロシくんは、
「前の彼女がいるよ~。その前の彼女もだよ~」と言って教えてくれます。
何人か目撃されてるその彼女。100%お水で、キレ~に無視されてるようです。
前会った彼女はタニヤ系の日本語で「ワタシ、釈由美子!」と言ってました。
ぜんぜん似てませんでしたが。
そんなヒロシくんですが、今日もやってくれました。
カオサンに着いた瞬間に持ち物ぜんぶスラれてしまいました。
1万5000バーツはする携帯と、現金2000バーツ。それに家のカギです。
唯一残ったのはポケットにたまたま入っていた10バーツ硬貨1枚のみ。
ジッパーがゆるゆるのウェストポーチに入れて、
さらに後ろ向きにかけていたせいです。絵に描いたような盗られ方です。
しかも、よっぽど気づかなかったらしく、
ジッパーを開けて盗むだけじゃなく、キチンと閉めてもらっちゃってます。
普通ならここで思いっきり凹んで「もう帰ろうか」となるところですが、
スーパーマンになってるヒロシくんは違いました。
「ちょっと俺、探してくる!」とか言って来た方向に向かって走り出したり、
「ここにないかな~」とその辺のゴミ箱を覗き込んだり、
しまいには「盗ったでしょ?」とかいってみんなのカバンを覗こうとします。
僕もポケットを穴が開くほど見つめられました。
小学生のイジメじゃあるまいし、ネタでもそんなことしませんから!
ひと通り落ち着いてきた後も、本領を発揮します。
Teppeiが「500バーツくらい貸そうか?」といって渡そうとしても、
「お金濡れちゃうじゃん。いいよ!」と言って受け取りません。
濡れてても使えますから! 無一文よりましですから!
歩いてる最中にいきなりいなくなって女の子を捕まえに行ったり。
「なじみの売人がいるよ~」といって、いきなり走り出してオカマの売人にあいさつしにいったり。
「っていうか、あなた一文無しですから! 僕らとはぐれたら帰れませんから!
お願いですからじっとしててくださぁい!」
そのたびにそう叫んで、連れ戻す僕たち。
しょうがないので、ずっと肩を掴んで連れて歩くことに。
それでも好きなRCA系の音楽とかトランスがかかっていると、
強引にフラフラとそっちの方に行こうとします。ダメだ。
最後は、「ちょっとトイレ行ってくるよ!」といってトイレと逆方向に走り出し、
そのままいなくなってしまいました。
それから2日たってこれを書いているわけですが、
いまだにヒロシくんからの連絡はありません。
彼は無事に帰れたのでしょうか?
そんなヒロシくん、実はすでに29歳。
素敵なダメ人間に仕上がってます。