人生を愛することを学ぶ 『マハーライ・ムアンレー』

マハーライ・ムアンレー超ひさびさにタイ映画を見に行ってきました。
今日見たのは『マハーライ・ムアンレー』(鉱山大学)。
白田麻子さんのブログはじめ、
ほかの人のブログでもかなり好意的に紹介されていたので、
何がなんとしてでも見に行きたかった作品でした。
木曜日に上映開始される映画が何本かあって、
今日あたりで都心部の上映が終了してしまいそうだったので、
無理やり仕事を調整して見に行きましたが……これが正解!
バンコクにある大学の工学部から放校された主人公・アーチンが、
働き口を求めてタイ南部の森の中にある鉱山へと就職。
そこで測量士として働いた4年間を通じて、
大学で学ぶよりも多くの大切なことを学んでいくというもの。
「大学」ということで、全編は1年目~4年目の4部構成になっていて、
1年目は「都会からやってきたよそ者」として扱われたアーチンが
オーナーであるオーストラリア人・サムをはじめ、
鉱山で共に働くスタッフと徐々に交流を深め、鉱山の仕事になじんでいくまでの話、
2年目はオーナーの信頼を得て、鉱山の重要な仕事である測量の仕事を任されるようになる話など、
各年度ごとにテーマが設定されて、きっちりとした構成になっています。
この作品にはもともと原作があり、
作中の主人公でもあるアーチン・パンジャパン氏が原作者。
タイの人間国宝作家とも言われている人だそうです。
詳しくは白田麻子さんのブログを参照ください。
この映画、すごく良かったです。
タイ文学の中でも指折りの名作が原作なだけあります。
ストーリーはかなり淡々と進んでいくのですが、
すべての登場人物の個性がきちんと、じっくりと描かれていて、
すごく深みのある内容になってます。
グッとくるシーンはいっぱいありますが、
僕が特に印象に残った台詞は1年目の締めの独白にある、
「僕は大学では国を愛することを学んだけれど、
ここでは人生を愛することを学んだ」。この作品のテーマをずばり言い表してます。
※人生=「チーウィット」なので、命とか人ってニュアンスもあるかも。
映像もかなり美しくて、鉱山のある森の情景なんか、
見ていると本当にそこに行きたくなってしまいます。
ちなみに、タイ南部が舞台なので、台詞の8割くらいがタイ南部方言。
英語とタイ語の字幕が出てきます。
南部方言は聞いててさっぱりわかりませんでした。
(まぁ、タイ語でも大してわかんないんですけど)
これを見に行った友人によると、
英語字幕はかなり台詞を省略していたそうで、
タイ語字幕をかなり気合入れて読んで、なんとか理解できたとか。
僕はほとんどニュアンスだけでしか理解できませんでしたが、
タイ南部方言の語感が独特だ、とは前から聞いてはいましたが、
「なるほど、こんな感じなのか~」とちょっと感激です。
そんなこんなで、かなり質の高い文学作品に仕上がっていたと思います。
めちゃくちゃヒットはしてませんが、
これは、ひょっとするとタイ映画を語る上で外せない作品になるかもしれません。
明日も友達と仕事が終わってから映画を見に行く約束をしてます。
その子は『Mr&Mrs Smith』が見たいそうなんですが、
とりあえず『マハーライ・ムアンレー』に誘導してみます。
でも、タイ人の今どきの若者は、あんまり見たがらない映画かもなぁ。
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