脂肪祭り(Fat Fes)2007レポート その1 前口上

Fat Festival 7 ポスター
さて、出張からも帰ってきてひと段落したんで、ぼちぼち今年のFat Fesのレポートを書いていこうかと思うのですが……いったいどこから手をつけたらいいものやら。このイベント、毎回書きたいことがてんこ盛りで非常に困ります。(とか言いながら、去年はまるっきしレポートを書かなかったわけですが……)
まずこのFat Fes=Fat Festivalについてものすご~く簡単に表面的な部分だけを説明すると、
「インディーズ専門のFMラジオ局Fat Radio(104.5MHz)が2001年に始めた音楽フェスティバル。今ではタイの若者たちが10万人単位で来場する、タイ国内最大規模のお祭り。毎回100組以上のアーティストによるライブや、200社以上の物販ブースが開かれる」
……といったところなのですが、7回目を数える今となっては、実際の中身はこんな言葉だけじゃ語りつくせなくなっています。
各アーティストは、このイベント会場でリリースできるように新作の構想を練り、ライブをやったらやったで普段とは違う新しい試みにチャレンジしてみたり。
(コアなファンが集まるので、少々変わったことをやっても大丈夫)
イベント主催者側も、毎回新たな会場や演出を用意して、来場客の感性を刺激しまくれるように工夫したり。
でもって参加するお客(リスナー)も、お気に入りのアーティストや今のカルチャーシーンの最先端の動向にじかに触れられたり。一方、アーティストもそんなリスナーにじかに触れることで貴重なフィードバックを得られたり。
ここから新たな動きが生まれることも多くって、なんというか、この国のインディーズ・カルチャーの巨大なアイコンみたいになっているわけです、このイベントは。
タイの若者文化に興味がある! って人はマスト参加です。しかもフルタイムで。
(なお、この国で「インディーズ」という言葉は、日本でいう「サブカルチャー」的な意味合いで使われてます。本来の意味である「非商業的な」ものももちろんありますが、、そうでない場合も「メインストリームから外れていて、かつ(見る人が見れば)カッコいい」ものなら「インディーズ」に含まれます。この国では)
例によって前置きが長くなりましたが、これからが本題のイベントレポートになります。
今年のFat Festival 7のサブタイトルは「コープクン・パー・エー」(エーおばさん、ありがとう)。エーおばさんとはポスターの右上に描かれた女性で、Fat Festivalの発案者だそうです。彼女が提案したこのイベントが、回を重ねるごとに拡大していき、今ではバンコクのインディーズ・シーンに欠かせない(どころかシーンを作り出す)存在にまでなった、今回は発案者のエーおばさんに感謝しながら楽しもう! という、やや内輪ウケともいえるコンセプトになっています。
会場はバンコクの北郊外・ムアントンタニにある国際展示場・チャレンジャーホール。日本で言うなら東京ビッグサイトみたいな場所です。
実は、会場に常にひと工夫加えるのもこのFat Fesの特徴。たとえば、
第1回(2001年)…小さな廃工場(これは行ってないのでわかりません)
第2回(2002年)…古ぼけたデパート・インペリアルの、半分廃墟と化した最上階。薄暗い部屋の床の上に自主制作本を並べて売ったりしてました。
第3回(2003年)…遊園地(サイアム・パーク)の片隅。後ろで絶叫マシーンにキャアキャア言っているところで演奏したりしていました。Bakery Musicのめちゃくちゃレアなグッズやa dayの超希少なバックナンバーなど「お宝」が惜しげもなく売られていたりしたのはこの回までです。
第4回(2004年)…競馬場(ナーンルーン競馬場)を丸々貸し切って。目の付け所が面白かったのですが、ここはVIPの施設が近くにあって騒音についての苦情が来た上にインディーズ・ブームで予想をはるかに超える来場者があったため、終了時間がいきなり早まってタイムテーブルがグジャグジャになったり、場内がむちゃくちゃ混雑するなどのトラブル続 出でした。海外(主に日本やアジア周辺国)からアーティストを招聘するようになったのも、たしかこの回が最初で、日本からはFantastic Plastic MachineやKiiiiiなどが参加しています。
なぜか僕も(というか僕の会社も)ブースを構えていたので、自分のブースを基点にあちこち回って楽しかったです。
ちなみに、この年の初日までは会場でハイネケン(イベントのメインスポンサー)が売られていて、ビール片手にライブ観戦……としゃれ込むこともできたのですが、ティーンエイジャーが大量に集まるようになったため、急遽販売中止に。それ以後、今に至るまで会場で酒類は売られていません。
なお、「これ1冊読めばバンコクの音楽シーンの『今』がわかる」と僕が勝手に思っている音楽雑誌『DDT』の創刊号は、このとき来タイしたアーティストたちとModerndogをフィーチャーして、年末に発売されています。
第5回(2005年)…遊園地の跡地(デーン・ネラミット)。コンセプトは当然ながら「遊園地」で、大きな広場の三方にジェットコースター、バイキング、シンデレラ城をモチーフにした3つのステージが建ちました。ステージ同士の距離も「隣で何やっているかがわかるけれど、音が邪魔にならない」最適の距離。ほかのステージから気になる音が聞こえてきたら、そっちへダーッと駆けつけられるので、個人的にはこの回が一番好きでした。あと、青空の下でやる、ってのも気持ちがいいしね。
ただし、この2日間は両方とも雨にたたられてしまい、初日トリのFutonなどは土砂降りの中で演奏するという、ある意味伝説的なライブをやる羽目に。まぁ、降り始めたらみんなでダーッとテントに駆け込んで、やむとまたみんなでわらわらと戻ったりしたのは楽しかったですが。
バンコク・インディーズ・シーンの最先端を行くエレクトロニカ集団「SO::ON」の活動が活発になり始めるのがこの後くらいですかね?
ちなみに、この年から入場料を取るようになっています。
でもって、第6回(2006年)。年を追うごとにどんどん増えていった来場者に対応するため、「ちょっと変わった場所を会場にする」今までの路線を変更して、最大級のイベント会場であるチャレンジャーホールを会場に。その代わり、場内を迷路仕立てにしたり、各ステージを「天国」「地上」「地獄」「阿鼻地獄」に分けるなどして、演出に工夫していました。
なお、メイン・スポンサーであるハイネケンが前の年を最後に降りてしまい、この回から別のスポンサーに変わっています(前の年までイベントの正式名称は「Heineken Fat Festival」でした)。これに伴って酒や薬のない「クリーン・コンサート」というキャッチフレーズを前面に打ち出すようにもなりました。
「いい音楽には酒がなくちゃね」と思っている僕みたいなオヤジには頭の痛い現象です。
でもって、今年の会場はどうなったかというと……。
今日は長々と書きすぎて腕が痛いし、読むほうも疲れると思うので、また次回に。
しかし、いつもながら前口上が長いですねぇ。
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